筋肉減少し、かえって中性脂肪増加
無理なダイエットの危険はこんなものではなかった。今月1日(2016年7月)、名古屋学芸大健康・栄養研究所の下方浩史所長がある試算を発表した。メタボ検診で血圧、血糖値、脂質を検査したところ、スリムと思われる腹部回り85センチ未満の男性、90センチ未満の女性の914万人が「隠れメタボ」だったのだ。
「運動を伴わない極端な糖質制限ダイエットは、筋肉の減少によって基礎代謝が低下し、使われなくなった糖質が中性脂肪として体内に増加していきます。中年になってから重い心臓病や脳卒中で苦しむことになる危険が大きいですね」(下方所長)
正しいダイエット、減量方法を持続するにはどうすればいいのか。高橋教授は「太る人はご飯を何杯もおかわりする人。基本的な食事は、主食とおかずを食べるのが原則で、ご飯は食べすぎない程度に食べながら運動をすること」という。
楽してダイエットはいずれ障害が出る。適度な運動を欠かさず、昔から言われている「腹八分目に病なし」「腹も身の内」ということだろう。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代+(2016年7月20日放送「糖質制限ブーム!~あなたの『自己流』が危険を招く~」)
文
モンブラン