博報堂生活総合研究所が60歳から74歳の700人に行った意識調査で、まことにストレートな結果が出た。「あさチャン!」が街で聞いた声も同じ傾向だった。
調査結果はこんな具合だ。「今あなたが欲しいものは」という質問に対しては、「お金」が40.6%、「幸せ」が15.7%だった。これを街で聞いてみると、「お金がたくさんあれば、幸せじゃないですか」(80代女性)、「お金があれば幸せになれるからね。年金だけじゃ足りない」(60代男性)
「60代とは人生のどんな時期にあたりますか」という質問には、「再出発の時」が40.6%、「解放の時」が15.7%。街では「今だにゴルフやってます。できればゴルフ場で死にたい、パタンと。(カラオケも好きで)AKB48の歌なんか歌えますよ」(70代女性)、「書道がやりたいです。あれもこれもやってみたい」(60代女性)
体力・若さの維持にも関心が高い「(見た目は)60代と言われます」(80代女性)、「(気持ちは)マイナス10歳!」(60代女性)。実年齢よりも若い意識を持っており、「気持ち年齢」は実年齢マイナス14歳、「体力年齢」は実年齢マイナス7歳、「見た目年齢」は実年齢マイナス5歳と出た。
30年前に比べ「1人暮らしがいい」2倍
司会の夏目三久「幸せかお金か。究極の質問ですが」
牧嶋博子(TBS報道局解説委員)「今の高齢者はみんな気持ちが若いんですけど、『お金』と言っていったのは、厚生年金の満額支給の年齢が徐々に引き上がっていて、何男女ともに65歳になります。60歳の定年からの間、再雇用などで働かないと生活することができないのが現実です。寿命も伸びているので、お金というのは当たり前といえば当たり前かと思います」
夏目が「他にもこういう結果がありました」と出したのは、この30年で変わった意識だ。「一人暮らしをしたい」という人は、1986年は18%だったが、2016年は31%と2倍近い。その理由は「子どもに経済的負担をかけたくない」「家族以外の人に介護してもらうことに抵抗はない」
これと関連するが、「夫婦で共通の趣味を持ちたい」は69%から50%と約3割減だ。「子どもといつまでも一緒に暮らしたい」は51%から28%へと半減した。