高視聴率財テク番組「マネーモンスター」の司会者リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)は、オープニングでダンスをしながら登場する軽薄さが売り物だ。巧みな話術で株価予想し、視聴者へアドバイスをする。それを指示するのはディレクターのパティ・フェン(ジュリア・ロバーツ)だ。彼女は「これは娯楽番組よ」と割り切っている。
すっからかんになった若者が銃・爆弾でスタジオ乱入
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いつものように番組が始まるが、そこへ銃を持った若者が乱入した。彼はリーが「銀行預金よりも安全だ」とすすめた株に全財産をつぎ込んだが、株価暴落ですっからかんになってしまった。責任を取れというのだ。警察が駆けつけるが、リーが爆弾を装着したベストを着せられ人質になっているため、手も足も出ない。それは全米に生中継されることになる。
パティはイヤフォンでリーに対応を指示する。警察は若者の恋人に説得に当たらせるが、恋人は「深く考えることもなく全財産を賭けたあんたが悪いのよ」と罵る始末。前半はスタジオ内でストーリーは進行し、後半に街頭に出て集まった群衆の目の前で展開する。
株価暴落の原因が次第に明らかになっていくと、リーは若者に共感を覚えるようになる。悪いのは若者なのか。株価を操作した企業経営者なのか。映画は最初からテンポよく進行し失速することもない。でも、犯人があまりにもお人好し過ぎるんじゃないの。監督はオスカー女優のジョディ・フォスター。
オススメ度☆☆☆
佐竹大心