東京都知事選挙に名乗りを上げた小池百合子氏がきのう5日(2016年7月)、自民党東京都連会長の石原伸晃氏に党の推薦を要請したが、石原氏は決定を参院選後に先延ばしするとした。都連は元総務相の増田寛也氏を推す構えで、分裂選挙となる可能性が高くなった。小池氏は分裂選挙になっても「離党しない」、出馬を取りやめる可能性は「確率は少ない」と語った。
「ただ、私は都知事選挙にいっさい関わりませんが・・・」
小池氏は1992年、ニュースキャスターから転身し、細川護煕元首相の「日本新党」から出馬して初当選した。その後、新進党となり、さらに自民党へ移って、小泉内閣で環境相、第一次安倍内閣で防衛相に就任した。08年には総裁選にも出た。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は「権力の所在をよくわかっていて、寄り添う能力が高い。上昇志向が強く、思い切ってジャンプするタイプ」「ただ、総裁選に出た時、森喜朗元首相の意に背いた。12年の総裁選では安倍さんから石破さんに鞍替えした。これで党内に居場所がなくなってしまった」という。勝負できる場は都知事選しかないと思ったのではないかと見る。
そんななか、小泉純一郎元首相から「度胸あるなと思いましたね。女は愛嬌、男は度胸だったが。よく出る意思を固めましたね、小池さん。まあ、やるからには精一杯やってほしいと思っていますけどね」と、皮肉とも応援ともつかない発言があった。小泉氏は総裁選では小池氏を応援した。ただ、「私は都知事選挙にいっさい関わりません」という。
分裂イメージ参院選にマイナス!自民党は決定先送り
司会の夏目三久「自民党が決定を先送りした意味は何ですか」
牧嶋博子(TBS報道局解説委員)「自民党は一本化したいが、小池さんの意志が固い。分裂の印象は参院選にも影響するからでしょう」「その間に、増田さん待望論の広がり、小池さんが引かざるをえない状況を作りたいのかもしれません。都議会は自分たちが擁立してコントロールしやすい知事を選びたいから、小池さんではない」