バングラデシュの首都ダッカのテロ事件について、「目撃者の証言から全容がわかってきました」と森圭介アナが報告した。治安当局の特殊部隊が突入するまでの11時間に何があったか。
現場のレストランは日本大使館から500メートルの中心街にあり、蔦がからまる2階建てだった。現地時間の1日午後9時ごろ、ライフルやナイフを持つ武装グループが空に発砲しながら押し入った。
コーラン唱えられない外国人を次々殺害
アルゼンチン人のシェフは中庭にいて銃声を聞いた。「人々は床に伏せ、つぎの瞬間にはみな逃げて、私は客12人とテラスに上がりました」「テロリストはアラー・アクバル(神は偉大なり)と叫んでいた。発砲されたが弾はそれ、隣の建物に飛んで行った」「日本人の客が入口近くの席にいたのを覚えている」などと語った。
別の男性従業員はトイレに逃げた。個室に8人で入った。「武装グループに見つかり、外国人はいるかと聞かれた。いないと答えたら殺されなかった」という。AP通信は外国人は上のフロアに集められたと伝えている。地元メディアによれば、犯人たちは外国人には英語で、バングラデシュ人にはベンガル語で「イスラム教徒は殺さない」と話した。電灯を消して、コーランを唱えるように命じ、となえられない人をナイフなどで殺したという。
テーブルに顔伏せる人質たち
外から撮った映像には銃を持つ黒服の男やテーブルに顔を伏せる人質が写っていた。翌朝7時40分ごろに特殊部隊が突入し、犯人6人を射殺、1人を拘束した。ロバート・キャンベル(東京大教授)は「犯人はあのレストランに一緒にいてもおかしくない人たちだった。それがISとどこかでつながった。シリアやイラクを拠点にしていたISの脅威が遠方にまで拡散しているということですね」
司会の加藤浩次「アジアに広がっているのが目立ちますね」