この夏、首都圏は空前の水不足に見舞われそうだ。水源のダムはこの時季としては「最低の貯水量」(国土交通省管理事務所)になっている。大竹真リポーターが群馬県みなかみ町の矢木沢ダムに出かけた。利根川上流では最大のダムだが、「だいぶ水が少なく、斜面がむき出しになっています」と、25メートル上の樹木との境を見上げる。
今冬に降雪少なく、水源地は空梅雨
管理事務所の柿崎達也所長によると、きのう時点の貯水率は通常の21%で、「今年は降雪が少なく、雪解けも早かった。きびしい状況です」と話す。10%の取水制限も始まった。貯水率は利根川水系の8ダム全体で50%で、現在の総水量は1億8000万立方メートルだ。例年だと1億5000万立法メートルを割った翌日から20%の取水制限となる。
渇水がさらに進んで給水制限となれば、高台の家では水の出が悪くなることもあるという。給水制限15%を実施した1996年8月には、プールや水田などに影響が出た。
期待の台風も素通りか
司会の加藤浩次「春先にドバーッと水が入ったのが、今年は違ったということですね」
気象予報士の松並健治「雨が広い範囲に降らないと足りない状態です。期待するとすれば台風ですが、今年は太平洋高気圧が強いので関東地方に近づく可能性は低いんです」
当分、北関東の水がめが心配だ。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト