愛知県安城市の高齢者施設で、入所者にひどい虐待が続いたことを示す写真や音声データを「モーニングショー」が入手した。暴行、暴言、威圧行為が記録され、元従業員の証言も得られた。あざだらけで腫れあがった顔、手足にできたこぶ、めくれた皮膚など、目を背けたくなるような写真だ。
元従業員「闘犬が吠えるような状態。昔の収容所のよう」
この施設は認知症のお年寄りが入っているが、熊谷由紀子施設長の下に40代の長男と30代の次女がいて、お年寄りに「いい加減にしろ」「死ね」「クソほども関わりたくない」「もうじゃまだ」などと罵声を浴びせ、バシッと殴る音も入っていた。
元従業員の長石務さんは「闘犬が吠えるような状態。昔の収容所を思わせた」と話す。熊谷施設長は「申しわけないことをした。把握できていなかった私が一番悪い。長男と次女は仕事につらさがあったのだろう。2人を辞めさせる」と語ったが、入所者が殴られて床一面に鼻血が飛び散っても、熊谷施設長はすぐに救急車を呼ばず、やっと運ばれた病院で脳からの出血が確認されたこともあったという。
中谷隆弘リポーター「2人は他の仕事をしていたのを、人材不足から呼びもどしてここで仕事をさせていたらしい」
視聴者からの告発でスクープ!まだまだ氷山の一角
司会の羽鳥慎一「福祉施設の人材不足は全国的な問題ですね」
淑徳大学の結城康博教授は、介護施設の虐待事件は年間300件あり、氷山の一角だという。施設への入所待ちの介護難民は52万人にのぼると推定する。
中谷「やっと入れてくれた施設に対しては、家族も言いにくい傾向があります」
羽鳥慎一「認知症で訴えることもできない。他に受け入れる施設もないことが問題です。今回は視聴者からの告発で報じることができました。何かあったら情報をお寄せいただきたいと思います」