小遣い、ランチ代、飲み代などサラリーマンのお財布事情を新生銀行がきのう29日(2016年6月)に発表した。1か月の平均額は3万7873円で、調査を始めてから3番目に低い金額だった。アベノミクスの恩恵などまるでない。
数字を細かく見ると、未就学児・小学生がいる家庭が一番低くて2万5457円で、全体平均を1万2000円も下回った。昼食代の平均は587円で、去年より14円マイナス。79年が565円だから、消費税・物価上昇を考えると実質的には減っていることになる。
昼食は500円弁当でひとりランチ
お昼どきの新橋駅前で聞いてみると、「500円の弁当。お昼はがまんして」「会社のウォーターサーバーでペットボトルにお茶を入れたりとか、地道な努力をしてるんですよ」と涙ぐましい声ばかりだ。公園でインスタントラーメンをすする姿も多かった。実際にどんな昼食なのか。1位は「持参弁当」、2位「社員食堂」、3位が「購入弁当」で、4位が「外食」だった。
新生銀行が調査を始めた1979年は、インベーダー・ゲームが大流行した年だ。この年、サラリーマンの1か月のお小遣いは4万7175円だった。その後、数年間は下落が続いたが、83年に東京ディズニーランドがオープンした年に再び4万7133円と回復した。ピークは90年のバブル絶頂期で、7万7725円になった。バブルがはじけてからはどんどん減り、2004年には3万円台にまで落ち込んだ。そして今年はさらに低くなったというわけだ。
竹内薫(サイエンスライター)「ちょっと厳しい感じがしますね」
金額が減っただけではなかった。ランチにかける時間も短くなって、83年には平均33分だったのが、今年は21.4分だ。
山本匠晃アナ「量も少なかったりしたのでしょうか」
そして、「誰と食べるか」では、「同僚」より「ひとりランチ」という答えが多かった。
石井大裕アナ「わかりますね。私自身もそうです(笑)。みんな忙しいから誘う人もいないし」