絶対許さん!麻生副総理「高齢者ヘイトスピーチ」年寄りは先を考えるより早く死ね
健さんが亡くなったのは83歳。ほぼ日本人男性の平均寿命である。だが、最近は長生きすると喜ばれるのではなく、「早く死ね」「年金や介護保険を使うな」という怨嗟の声がそこここから巻き起こってきているのである。
その最たるものは先日のアホ麻生副総理の発言である。「90歳になって老後が心配とか、わけのわかんないことを言ってる人がこないだテレビに出ていた。『おい、いつまで生きているつもりだよ』と思いながら見ていました」
週刊新潮は驚いたことに、この発言を失言ではない、年寄りが先に逝くという常識を復権せよと特集しているのだから、呆れて口がふさがらない。少子高齢化だから、団塊世代が後期高齢者になる2025年頃には医療費と介護費が激増するから、下の世代のことを考えて早くくたばれというのである。
バカは休み休みいえ。75歳になったら救命救急センターに入れずに、自分がやがて死ななければならないということを分かってもらえだと。75歳以上は原則延命治療をやるなだと。こういう在特会ならぬ高特会(高齢者の特権を許さない会)のようなヘイトスピーチが、ネットはもちろん、出版の世界でも広がってきている。
一例を挙げると、『シルバー民主主義』(中公新書)、『老人喰い』(ちくま新書)、『もう親を捨てるしかない』(幻冬舎新書)などだ。あまり腹が立つから、きょう24日(2016年6月)の日刊ゲンダイに反論を書いておいたが、そのうち「年寄り狩り」があちこちで始まるに違いない。今度の参議院選はジジイ、ババアの生き残りをかけた戦いでもあるのだ。