東京・目黒区の碑文谷公園内の池でバラバラにされた成人の遺体が発見された。警視庁は何者かが鋭利な刃物で切断したあと池に捨てたと見て、碑文谷署に特別捜査本部を設置し捜査を始めた。
年齢・性別不明。身元の手掛かりなし
23日(2016年6月)午前10時半ごろ、清掃員が公園内の弁天池で人の足のようなものが浮いているのを見つけて警察に届け出た。調べたところ、池の中に人の右足のようなものを発見、複数のミドリガメが群がり食いついていたという。
見つかった遺体は頭部、両手、両足、腰の部分で、上半身と両腕の二の腕部分は見つかっていない。死後数週間が経過しているとみられ、頭部は一部白骨しているが、頭髪や歯は残っていた。年齢や性別は不明だ。身元の手掛かりになる靴や衣服は身に着けていなかった。
公園周辺は有数の高級住宅街で、公園は24時間人の出入りが自由。土・日曜日、祝日には池ではボートの貸し出しがあり、1日に160組、500人以上の利用客がある。池の水深は1メートル45センチほどで、清掃員は「池に異変があればボート利用客が気付くはずだ」という。
なぜすぐ発見される池に遺棄?
東京都監察医務院の上野正彦元院長は第1のナゾは遺体の捨て場所だという。遺体をバラバラに切断し捨てる狙いは発見しづらくするためで、山や海などに捨てることが多い。
第2のナゾは何時ごろ捨てたのか。「足は肉と骨だけしかないので、筋肉組織の中に腐敗ガスが充満し浮力をつけて浮き上がったのでしょう。この季節の温度から考えて、2~3日のうちに腐敗ガスが充満するとみられ、20日以降の人気のない深夜に遺棄された可能性が高いです」と見ている。
第3のナゾはバラバラの遺体が池の中央に集中しており、どうやって捨てたのか。ボートの貸し出しは休日だけで、休日以外はボート乗り場は鍵がかかっており使用された形跡がない。公園の周囲には柵があって池の真ん中めがけて投げ捨てるのはムリがあるという。
司会の小倉智昭「上半身を探すダイバーも大変ですね」
新潮社出版部長の中瀬ゆかり「本当に猟奇的。まとめて捨てて、しかも見つかることが予想される水深が浅い場所に捨てる心理がよく分からないです」