オープニングで「このドキュメンタリーはフィクションです」と出てくるのでフェイクとわかってはいるのだが、本人役で登場する松岡茉優と伊藤沙莉があまりにもナチュラル過ぎて、いったいどこからどこまでが台本に書かれているのかと頭が混乱してくる。
原作は清野とおるの「その『おこだわり』、俺にもくれよ!!」。昨年(2015年)に放送されて好評だった「山田孝之の東京都北区赤羽」と同じ松江哲明監督、武村武司脚本のドラマだ。
伊藤沙莉なかなか達者だね
とにかく翻弄されっぱなしの30分だ。松岡茉優の演技が達者なのはわかっていたが、伊藤沙莉も出来る子でびっくり。自由奔放な発言で場の空気を悪くしてしまうが、スタッフや出演者からは好感を持たれるというおいしい役どころということもあるのだが。
これまでおこだわり人として登場したのは、「ポテサラの男」「帰る男」「梅の男」「ベランダの男」「映画の男」「少女漫画の男」「さく男」「おこだわりのない男」「おこだわりを見つけた女」らだ。「映画の男」では斉藤工が出演し、おこだわりぶりを披露した。松岡と伊藤を自宅(!?)に招き、シアタールームでイチオシの映画を見せる。
おこだわりはまずリラックスした服装に着替えること。座席位置は利き目(斉藤によると、人には利き腕同様に利き目があるらしい)で選ぶこと。鑑賞のお供はポップコーンではなくボーロ。これを噛まずに唾液でゆっくり溶かす。しかし、2人は映画が始まった途端にうつらうつら。