首都圏の水需要を賄う利根川水系の8つのダムの貯水率が37%と過去最低になり、国交省などでつくる渇水対策協議会は、明日(2016年6月16日)午前9時から10%の取水制限を決めた。取水制限は3年ぶりだが、過去の渇水映像を探していた「あさチャン」はとんでもないものを見つけた。
9日、矢木沢ダム(群馬・みなかみ町)を取材した「あさチャン」は、昨日(14日)さらに大きく水位が下がっていることを確認した。13日にはまとまった雨もあったが、水位は回復するどころか、わずかに下がっていた。
「水のいらないシャンプー」に挑戦したのは...
関東地方は13日の梅雨入りから本格的な雨が続いているが、矢木沢ダムでは、最低水位(貯水率ゼロ)まで約3~4メートルのところまで下がっていた。他の奈良俣、藤原、相俣、薗原、草木、下久保のダムと渡良瀬貯水池を合わせた平均貯水率は、例年の半分以下の37%と、1992年の観測開始以降最低。果たしてどんな影響が出るか。
ここで思い起こすのが、列島渇水となった1994年。42都道府県、1666万人に影響が出た。作物の生育不良、プールの使用停止、学校給食もパンや紙皿に切り替える節水メニュー、温泉施設も営業時間を短縮、さらに貯水量確保のために地下水を採ったことで、地盤沈下が起きた地域もあった。
店先には「節水グッズ」がずらりと並び、中で売れ筋に「水のいらないシャンプー」というのがあった。その効能を実証したのが、若き日の牧嶋博子。いまはTBS解説委員として「あさチャン」でコメンテーターを務める彼女の、22年前の姿だった。まあ、お若いこと。ピチピチのテレビ記者だ。
対策は「蛇口をこまめに閉める」
当時も短髪で、スプーン一杯を髪に満遍なくすりこんで、あとはタオルで拭くだけ。ゴシゴシとこすり取って、「なんとなくスッキリしたような感じもするんですが、やっぱり早く雨が降るといいですね」と言っていた。VTRにみんな大喜び。
牧嶋は、「矢木沢ダムの上流にも行きましたし、水のいらないシャンプーもしたし。都庁記者だったのかな。すいません、お見苦しいものをお見せして」(大笑い)と頭を下げた。
夏目三久が改めて、各ダムの貯水率を見せたが、最悪が矢木沢ダムで10.0%、薗原18.2%、相俣29.1%から......藤原57.8%まで、相当なばらつきがある。で、今日(15日)午前4時現在で平均が37.6%という。
竹内薫(サイエンスライター)「今年は雪解けの水が少なかった。全世界的に温暖化の影響で、大雨だったり逆に干ばつだったりと、極端な現象が多い。渇水には節水しかない」
夏目「一人ひとりが節水の意識を持つことですね。そして農作物の管理、お気をつけください」
とは言っても、どうにもなるまい。国交省関東地方整備局は、「蛇口をこまめに閉める」など節水を呼びかけている。