舛添要一・東京都知事の辞職をめぐって、東京都議会は昨日(14日)、終日混乱した。野党の不信任案を前に、議運委は辞職を説得したが、知事は応ぜず。最後は与党自民党も加わって全会派から不信任案となった。今日の本会議で可決は間違いなく、問題は、知事が議会解散に出るかどうかだ――という前日段階の局面を番組では扱った。
昨日真っ先に動いたのは自民党都連だった。下村博文・総裁特別補佐も乗り込んで、早朝から対応を協議。参院選への影響を懸念して、舛添氏の辞職を求めることで一致した。自民とともに知事選で舛添氏を推した公明党も、不信任案を提出した。
「知事として五輪に出る」事めぐる騒動
並行して、川井重勇・議長が知事に自発的に辞職するよう説得したが、知事は応じなかった。その後、議運委理事会での説得にも応じず、この時点で、都議会の自民を除く7会派から不信任案が揃い、一本化を確認した。
さらに18時前、再度理事会に知事を読んで話し合ったが、知事は、「リオ五輪を目前にしての辞任は国益にもマイナス」と譲らなかった。子供までが、取材陣に追い回されている話になると涙を流し、「時間をいただきたい」として辞職は拒否した。
知事はこの日、記者団に一言も語らず、23時退庁したが、その40分後、自民党が不信任案を提出した。全会派一致という異例の展開。15日の本会議で可決は確実となった。
知事の本音は、8月のリオ五輪に、東京の代表として出席することにあるらしい。21日の閉会式で次期開催地の首長へのオリンピック旗の手渡しセレモニーがある。舛添氏はしばしば、これを嬉しそうに語っていた。いま辞職すれば、その夢が消える。
議会で不信任案が可決された場合、知事は10日後に失職するか、議会を解散するかになる。もし、議会を解散すると、40日以内に選挙となるが、その議会が再び不信任案を可決するとしても、最大限引き延ばせば、知事として五輪に出ることは可能だ。