東北地方でクマに襲われ死亡する事件が続いている。目撃は東北全体でこれまで1426件と、去年(2015年)のこの時期の1・6倍にもなっている。秋田県鹿角市では5月下旬から5人が襲われて死亡した。遺体が見つかっていない人もいる。いずれもタケノコ採りで山林に入っていた。
死亡は青森県境に近い半径2キロの範囲に集中している。斎藤寿幸リポーターが出かけてみると、タケノコ採りの車が3台止まっていた。入山禁止、熊注意の標識を無視して大人の身長を超す薮に分け入って、ネマガリダケを採取する。おいしいうえに1キロ2000円で売れるからだ。1日で数万円を稼ぐ人もいるという。
人の味を覚えてしまった母子グマ
スタジオに体調1メートル40センチのツキノワグマのはく製はくが登場した。「爪に触るだけで痛いです。歯も凄い。クマはまず人の頸動脈を襲って、動きを止めるそうです」(司会の羽鳥慎一)
宇賀なつみキャスター「見るだけで恐ろしいですね」
日本ツキノワグマ研究所の米田一彦理事長は「クマは集まってくるので、数頭が人を食べた可能性があります。一度食べると、人を食物と見るようになります。母グマが食べるのを子グマが見て学習している可能性があります。鈴を鳴らしたり、爆竹を鳴らすと寄ってこないと言われますが、人を食物と思っているクマにとっては、エサがあるという合図となって、かえって襲われることになりかねません」
しかし、齋藤リポーターが取材したタケノコ採りの人たちは、「死者が出たのは秋田(市)の方じゃないの」「ここにクマは出ないから」とのんきなものだ。
羽鳥「全国で被害が増えています。なによりも山に入らないでください」