たけのこ狩りのシーズンを迎えた秋田県鹿角市で、クマによる被害が続いている。先月21日(2016年5月)からすでに4人が犠牲になった。鹿角市の南約80キロの仙北市でも男性2人が行方不明になっている。クマに襲われた可能性があり、地元警察・消防がけさ13日(2016年6月)から捜索を始めた。
74歳の女性はクルマが頻繁に通る県道からほんの200メートルほど入った農道で襲われていた。性別がわからないほど激しく損傷していた。地元猟友会は付近で体長1.3メートルのメスのクマ1頭を射殺した。ヘリからは遺体のそばから離れないクマが確認されていたというが、付近には他のクマがいたといい、女性を襲ったのがこのクマかどうかはわからない。
被害は半径2キロ以内に集中
被害者はいずれも1人で山に入っていた。襲われたのは半径2キロ以内の狭い範囲だ。同じ地域で襲われたが軽傷で助かった女性は「腰が抜けて、竹やぶに座ったの。クマが鼻に向かって口開けてきたんで、とっさに足で2、3回踏んだんだ」と話す。それでクマが怯んで助かったらしい。
クマの生態に詳しい人によると、意図的に人を狙っている感じがあるという。クマはもともとは人を食べないものらしいが、なかには「人間を餌と認識しているクマがいる可能性がある」という。クマよけには鈴を鳴らすなどしてクマが逃げるようにするのだが、今回は逆におびき寄せる可能性があるので危険だという。「安全が確認されるまで地域に立ち入らないでほしい」
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト