妻の8割以上が「夫にイライラ」家事・育児ちっともやってくれない

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   離婚件数が5年ぶりに増加している。なかでも、夫が妻から精神的虐待を受けたとして離婚を申し立てるケースが多くなっているという。NHKが既婚の男女2800人にアンケートしたところ、夫の47%が「妻の怒り」を感じ、妻の8割以上が夫に「自分の気持ちが理解されていないストレス」を感じている実態が見えてきた。

   妻がイラついているのは家事・育児などの「不公平感」だった。妻も働いている家庭が大半だが、夫が家事や育児に費やす時間は1日に24分しかない。これは妻の1割にも満たないという。脳科学者の中野信子さんはこう言う。

「女性側が家庭のことを全部担っているのに評価されないという感覚が、多くの女性にあると思うんです。自分が世の中に役立っているとか、影響力を及ぼしているという感覚、自己効力感を女性に与えるのが、ひとつの解決法だと思います。たとえば、ヨーロッパでは、ベビーシッターに子どもを預けて2人で出かける。夫が妻を女性として扱うということをやります」

不満解消に絶大な効果「片付け」

   夫に対する不満を解消できない妻たちに送るヒントとしては、「片付け」が効果的だそうだ。片付けセミナーに参加した麻野ゆかりさんは、「モノを手放していくうちに、イライラも怒りも自分のなかにあったことに気づきました。自分がこだわっていた夫に対する不満も些細なことだったと思うようになりましたね。

   松村「片付けで夫婦円満って、ホントに?と思っちゃうんですが」

   男性学が専門の武蔵大の田中俊之助教は、「片付けだけで夫婦関係がよくなるのは難しいと思いますが、きっかけにはなるのではないでしょうか。カウンセリングや料理教室、スポーツクラブ、友人でもいいし、外に開いていって、夫婦の問題や悩みを分散して、自分たちで抱え込まないことが重要かなと思いますね」

NHKクローズアップ現代+(2016年6月7日放送「妻が夫にキレるわけ ~『2800人の声』が語る現代夫婦考~」)

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