毎月2%から10%という高利の配当を約束して資金を集める「しあわせ共済会リンクル」のトラブル相談が、宮城県と福島県の消費生活センターに相次いでいる。勧誘は破たんまで10年以上つづき、姿を消したという。
司会の羽鳥慎一「東日本大震災の被災地で被害が急増しています。怪しい団体を追跡しました」
狙われた義捐金、支援金、原発事故補償金・・・被害総額60億円
多いときは800万円を預けたという男性(29)は「2013年から今年(2016年)4月までは利息が毎月振り込まれていました。いまは550万円が返ってこない」と話す。少額から始めたという女性(37)の手元にある証書には、「問い合わせは事務局でなく、紹介者にしてください」「このことは他言しなでください」などと記載されていた。
被害者弁護団の佐藤靖祥弁護士は「ポンジ・スキーム」といわれる手口ではないかという。アメリカの詐欺師チャールズ・ポンジは高利をうたって集めた金を運用せず、それ以前に加入した会員に配ることを繰り返すやり方だ。新規会員加入が続かなければ、たちまち破綻だ。
「義捐金や支援金、福島原発の事故補償金が食われていったという感じです」と佐藤弁護士は言う。被害総額を東北地方だけで60億円以上にのぼると見ている。
「しあわせ共済会リンクル」事務担当者は自殺
野上慎平アナ「意図的に福島を狙ったかもしれません」
この団体の事務担当者は5月6日に東京で自殺していた。「モーニングショー」が団体の代表番号に電話すると、「ただいま電話に出ることができません」のテープが返ってきた。都内の事務所を直撃したが返事はなく、ビルから会社名がはずされていた。今も福島県内ではこの団体幹部によるセミナーが予定されているという。