舛添要一・東京都知事への追及はきのう8日(2016年6月)の都議会一般質問でも続いた。都議たちは「今の知事は疑惑の総合商店だ」「不支持率は100%」「いい加減に見苦しい言い逃れはやめて」と追及し、舛添氏の著書「マスゾエ式 定年後極楽生活入門」をかざして「絵画を買うことも資産運用の一手段かも」「私も(無名の画家の絵が)価値が上がっていくのを期待している」とあるのを美術品購入と重ね、「政治団体を使った資産隠しだ」と決めつけた。
質問は子供時代や性格、資質にまで及び、「プライドが高く、自らの過ちを認められず、他人の気持ちをくもうとしない」などさんざんだった。さらに「答弁は求めない」「都政に関しては知事ではなく警視総監に」などと、あえて知事を無視する質問者が続出した。これは2年半前の猪瀬前知事の辞任のときに、「都政を語る資格がない」と、議会がとった手だった。
知事は「改めて初心にかえり、謙虚に努力していきたい」と、ひたすら雨風の通り過ぎるのを待つ風情だったが、夜になって、議会に給与減額の意向を伝えた。
都議会は総務委員会理事会で集中審議の日程を協議するが、早ければ13日にも行われる。総務委員会は質問内容を事前に通告せず一問一答形式になる。
のらりくらり時間稼いで逃げ切り
「あさチャン!」は舛添氏が政治資金で購入した本を並べて見せた。「楽しい金魚の飼い方」「ピザ窯・パン窯の作り方」「江戸流そば打ち」などもあり、弁護士調査では「不適切とまでは言えない」とされたが、司会の夏目三久は「本当に政治活動に必要なものだったんでしょうか」という。
湯河原の別荘には手作りのピザ窯があるという。ブログに「ピザに凝っています」「62歳の誕生日をイタリア料理で祝っています」と書いていた。ピザ窯の写真があって、「自分で左官をやってピザ窯を作りました。こんがり焼けました」と、焼けたピザの写真まで公開している。そばウチも楽しんでいるようで、エプロンをつけ、自分が打ったそばを味わう笑顔の写真もある。支援者らにも振る舞い、政治活動に役立っているとしていたが、実際は家族だけのものだったのは明らかだ
竹内薫(サイエンスライター)「法的責任はないとしても、都民が怒っているのは道義的責任であって、知事は説明する責任がありますよ。(議会では)問題をすり替えている印象です」
夏目「時間を引き伸ばしていますよね」
議会も不信任案を提出して解散されるのが怖い。都民にはそのあたりまでよく見えている。