「不適切だが、違法性はない」
予想されていたような結果だった。東京都の舛添要一知事は政治資金の「公私混同」疑惑について、きのう6日(2016年6月)、第三者の元検事で弁護士の2人と調査報告書を明らかにした。舛添氏は「大変厳しいご指摘を頂いた。生れ変わった気持ちで新たに都政に臨んでいきたい」と続投を表明した。
第三者報告書には出席メンバーも議事録もなし
会見は「違法性はない」がキーワードで、108分の間に13回使われた。本当に違法性はなかったのか。元検事の弁護士、郷原信郎氏に聞いた。郷原氏がポイントとしたのが、2013年、14年の正月の千葉県木更津市のスパホテルの宿泊の件だ。舛添氏は「都知事選について事務所関係者らで重要な会議をした」と釈明していたが、出版社の社長と数時間面談しただけだった。
報告書は「全体として見れば、家族旅行だと判断するのが合理的だ」と判断した。不適切だったが違法性はないというのだが、報告書には出席メンバーや議事録の資料もなかった。
司会の羽鳥慎一「郷原さんだったら、どう判断しますか」
郷原「この点は適切かどうかの問題よりも、違法性が問題になる唯一の点だと思います」
羽鳥「えっ、これは違法に近いということですか」
郷原「もし会議がなかったとすれば、虚偽記載ということになります。それなのに出版社の社長に直接ヒアリングしていない。私なら本当にホテルに行ったのかどうか調べます」
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト