東京・小金井市でアイドル歌手の冨田真由さん(20)をメッタ刺して逮捕された自称、岩埼友宏容疑者(27)は、「プレゼントを送り返されて憤慨した。ナイフを事前に用意し殺すつもりだった」と供述している。
冨田さんが岩埼によるネットストーカー被害を受け始めたのは今年1月(2016年)ごろからだ。所属するアコースティックライブの音楽プロデューサー、田村JINさんによると、「しつこい人がいて怖いというような感じのことは聞いていました」という。
「東京は恐い街だもの 気をつけたって襲われる」ツイッターで脅迫
岩埼が冨田さん宛に書き込んだツイッタ―は400回に及んでいる。「腕時計プレゼントする意味を知っていますか?大切に使ってくださいね」(1月18日)、「真由ちゃんがTwitterフォローしてよと言ったからフォローしています。たまには返信してちょうだい...」(1月22日)
冨田さんがブログで「最近 面倒なことが続いている」と書き込むと、「原因は僕でしょ。悪意と敵意には敏感であった方がいいよ。滅茶苦茶な輩が出てくるかもしれない」(1月26日)。「『腕時計』捨てたり売ったりするぐらいなら返して。要らないになら返して それは僕の『心』だ」(2月1日)、「拉致監禁でもされてなきゃいいのだけれど。犯罪に巻き込まれなければいいのだけれど 東京は恐い街だもの 気をつけたって襲われる」(2月10日)、「ふざけんな マジであんたにスゲー怒っている」(3月3日)と脅迫しはじめた。
腕時計が送り返されると、「郵便局から荷物が届きました。差出人不明、腕時計と本3冊が入ってました。ほんと嫌な女」「お前それでも人間か 腕時計はハンマーでぶっ叩いて粉々にしてやります」とあった。
異常ファンに無防備な売出し中アイドル
危険を感じた冨田さんは武蔵野警察署に「ブログやツイッターに執拗な書き込みがあるのでやめさせて」と2度にわたって相談した。武蔵野署は出演しているライブハウスのある地域が管轄の小金井署に連絡したが、結局は対処しきれなかった。
住田裕子(弁護士)「この書き込みだけだと、まだ犯罪というと点で見えてこないので警察は様子を見ていたのでしょう。しかし、被害者としては非常に不安感をお持ちだったので、もう少しアドバイスをしていた方がよかったと思う」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「まだ売れない子たちには、守ってくれる人はいないですよね。その一方で売り込むためには自分から接近するしかない。このジレンマをどうしたらいいのか。私には分からない」