2020年の東京オリンピック・パラリンピック招致で裏金が払われたのではないかと指摘された。日本オリンピック委員会(JOC)は13日(2016年5月)、支払いの事実は認めたが、「正規のコンサルタント料だ」とした。しかし、その送金先はとんでもないところだった。
「実績ある代理店」と説明するが・・・シンガポールの小汚いアパートの1室
発端はイギリスの日刊紙「ガーディアン」の報道だ。13年に「東京五輪招致」の名目で、国際オリンピック委員会(IOC)委員だった国際陸連のディアク会長の息子が関わるシンガポールの会社に2回に分けて約2億2000万円が支払われたというのだ。ディアク氏はドーピングをめぐる汚職事件でフランス司法当局の調べを受けており、その捜査の過程で日本の支払いが確認されたという。
JOCは「サービスに対するコンサルタント料で、正式監査を受けたもの」という。サービスの内容は招致計画づくり、プレゼン指導、国際渉外アドバイス、ロビー活動、情報分析などで、「正式な業務契約に基づく対価」だとしている。JOCの竹田恒和会長は「会社は実績のある代理店であり、なんら疑惑を持たれる支払いではない」と釈明している。
振込先のコンサルタント会社は「ブラック・タイディングス」というのだが、記者が訪ねてみると、古いアパートの1室で、元代表だという男性はいたが、「会社はもう閉じた」「お話しできない」と説明を拒んだ。シンガポールではありふれたアパートで、部屋の中や周りには生活用品や履物が乱雑に置かれていた。「実績のある代理店」だったとはとても見えない。
フランス司法当局は贈収賄事件と認定!厳しい追及は必至
杉山愛(元プロテニス選手)「VTRを見ると、本当にここに会社があったのかなと疑ってしまいます。スポーツはルールに則ってやってます。オリンピックは大きなお金が動くんだから、しっかりやってもらいたいですよ」
司会の加藤浩次「問題ないという発言ですが、後からどうなるのか。2億2000万円ですからね」
フランス検察当局はこれを贈収賄事件としている。金は誰が振り込んだのか、その金はどこから出たのか。厳しく追及してくるだろう。