エリザベス女王は昨年10月(2015年)、イギリスを訪問した中国の習近平国家主席らの振る舞いが「とても無礼だった」と怒ったらしい。女王の90歳の誕生日を祝う園遊会で、側近が習近平一行の警備を任された女性担当官を紹介すると、女王は「それは運が悪かったですね」とねぎらった。女性担当官が「私にはかなり試練でした」と答えると、女王は「知っていました。彼らは大使に対しとても無礼でした」と話したという。
打ち合わせで理由も言わずに突然退席
女王はなにを「無礼」だといったのか。中国の訪英打ち合わせの際に、中国側が突然、理由も言わずに退席したというのだ。これを聞かされたエリザベス女王は「彼らはとても無礼」という発言になったという。
中国外務省の11日(2016年5月)の会見ではさっそく外国人記者から「『とても無礼』という女王の発言について、どう考えるか」と質問が飛んだ。陸報道局長は「習近平国家主席のイギリス訪問は非常に成功した。中英両国の黄金時代のステージを築きあげたと言ってもいい」と、無礼発言についてのコメントはしなかった。
テレビ朝日ディレクターの玉川徹「イギリス政府はイケイケで、簡単に言えば中国のおカネを当て込んで擦り寄っているとイギリス国民は見ているかもしれませんが、英王室はそうではありませんよという姿勢を示したのだと思いますね」
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モンブラン| 似顔絵 池田マコト