司会の夏目三久「旬を迎えた千葉県九十九里の高級ハマグリですが、密猟が横行しています。悪質な密漁犯を追いました」
九十九里海岸は漁業権が設定されているが、「一般の人たちに盗られる」と地元漁師を嘆かせている。「1人や2人ではないからね」「ハマグリがなければ死活問題」という。被害は数千万円になるという。漁業協同組合と警察、海上保安庁、千葉県職員が合同パトロールに乗り出した。
ウエットスーツに隠すサーファー
砂浜にはバケツを持った人たちがあちこちにいた。パトロール隊員に「とらないで」「捨ててください」と注意を受けた女性は、ハマグリをいったん海に戻すようなふりをしながら、バケツの中にはまだ黒い影がありありで、そのまま持ち帰る気配だ。「どうされますか」とTBSスタッフに問いかけられてものらりくらりととぼけ、やっと戻した浜辺には大量のハマグリがあった。サーファーらしい男のウエットスーツからはハマグリ6個が出てきた。
「あれはギャングかも」と隊員が防波堤の一群を指差した。「ギャング針」という特殊な針で海底のハマグリをつり上げるという。開き直って大暴れするハマグリ泥棒もいる。「海保だって、なんだよ、コノヤロウ」「他にもやっている。俺だけか」と声を荒らげる。家族から「お父さん、やめて」と止められていた。