与野党候補の一騎打ちとなった衆議院北海道5区の補欠選挙は、自民党新人の和田義明氏(公明党、日本のこころを大切にする党推薦)が無所属新人の池田真紀氏(民進党、共産党、社民党、生活の党推薦)を退け、当選を果たした。NHK政治部の中田晋也記者がある数字を紹介した。「NHKが出口調査で、政府与党の政権運営に聞いたところ、『評価する』と答えたのは47%、『評価しない』と53%でした。『評価する』という人を年代別に見てみますと、20代では50%を超えてるんですね」
7月の参院選では18歳からの投票になるから、さらに若い有権者が増えることになる。これは与党側にとってプラスということなのか。ゲストの眞鍋かをり(タレント)はこう言う。「若い人へは与野党どちらもアプローチはしていたと思いますが、それでも自民党がより支持を集めていたというのは、どのへんが若い世代に響いたのか、気になりますね」
久保田祐佳キャスター「野党側も若い人たちに支持を呼び掛けていましたが、それが広がらなかったということでしょうか」
中田記者がさらに詳しい調査結果を示した。若者だけでなく、60代を除くすべての年代で与党候補の支持が上回っていた。続けて中田記者が言う。「では、無党派層がどうだったのかというと、70%近くの人が池田さんに投票したというデータがあります。野党内からは『投票率がもっと上がっていれば、ひょっとしたら勝てたのではないか』という声も上がっています」
北海道5区の投票率は前回2014年衆院選より0・89ポイント低い57・54%だった。
野党「統一候補戦術」加速!自民指定席での接戦で手ごたえ
久保田キャスターは野党の選挙協力について、「民進党と共産党との選挙協力の候補が破れてしまったということは、うまくいかなかったということなんでしょうか」
田中記者「たしかにそういう声はあります。しかし、民進党も共産党も『野党側候補者を一本化すれば、与党とも互角の勝負に持ち込める』ということで、一定の手ごたえを感じているようなんです。どういうことかというと、今回の選挙で、共産党の支持層の99%、民進党の支持層も90%が池田氏に投票しているんです」
眞鍋さん「そこまでの手ごたえがあったということは、次の参院選でも継続していくということでしょうか」
中田記者「そうですね。継続するということになります。参院選の1人区が全体の勝敗のカギを握ることになるわけですが、全部で32ある1人区ですでに野党側は一本化の調整を進めていまして、半数以上で整ったとも言われています。これが加速すると見られています」
久保田キャスター「それは共産党が候補を立てないということですか」
中田記者「そうですね。共産党が擁立を見送る、あるいは立候補表明していたのを取り下げるというような形で一本にまとめていくという戦術です」
最後に眞鍋さんがこう言った。「18歳の選挙権というのはいいきっかけかなと思います。それで若い世代が政治に関心を持てば、政治側も無視できなくなる。そういう意味で参院選は期待したいなと思います」
ビレッジマン