消費者に飽きられた「ユニクロ」売れ残り値下げで新製品売れず・・・在庫積み上がる悪循環

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   週刊現代の「ユニクロ、マックの失敗は他人事ではない ある日、突然 捨てられる会社」を興味深く読んだ。マックはともかく、ユニクロの最近の落ち込みは尋常ではない。16年2月の中間期連結決算で、純利益が前年同月比で55%も減り、8月の通期決算でも2期ぶりの最終減益になる見通しだというのである。

   ユニクロの東京近郊にある中型店舗の店長(20代)が言うには、新製品が売れないそうだ。売れなくても新商品が次々追加されるため、在庫が積み上がるから、売り上げを保つために従来品を値下げせざるを得なくなる。そうすると安くした商品しか売れず、新商品はますます売れない悪循環に陥っているという。

   週刊現代はユニクロの不振には値上げよりも深刻な要因があるという。<それは、ユニクロというブランド自体が消費者から「飽きられた」という事実だ>。中内功がつくり、初めて小売業界の雄になったダイエーと同じように、イノベーションが止まると消費者は離れていく。消費者という大衆は「わがまま」なのである。ユニクロも株主の期待に応えて会社を大きくしたい、もっと稼ぎたいと思っているうちに、消費者にもっとよい物を提供するという原点を忘れてきてしまっているのではないかと、週刊現代は問う。

   マックもユニクロも現状は極めて深刻である。アメリカ文化の象徴だったマックが出てきたときは、アメリカを感じたくてマックに並んだ。ユニクロのフリースはどこの家でも2、3枚はあるだろう。スターバックスコーヒーも当初の頃のありがたさは薄れてきている。この「ありがたさ」を取り戻すのは至難である。柳井氏の真価が問われている。

オバマ大統領「広島訪問」是非に・・・日米首脳が静かに手を合わせ不戦を誓う新しい時代へ

   オバマ大統領が5月下旬(2016年)に開かれる伊勢志摩サミットで来日する際、「被爆地・広島の平和記念公園を訪問する方針を固め、日本政府と最終調整に入った」(読売新聞4月21日付)という。実現すれば結構なことだと思う。先日G7広島サミットに来ていた米国のケリー国務長官らも広島平和記念資料館(広島市)を訪れた。とくにケリー氏の訪問は、オバマ大統領の広島訪問が国内でどう受け取られるかの下見だといわれていた。いくつかのアメリカのメディアは反発しているようだが、おおむね平静のようだ。

   週刊ポストは、オバマ大統領が広島で「謝罪」の言葉を述べれば、アメリカ側は安倍首相もアメリカの真珠湾に来て「謝罪」せよという声が出るのではないかと危惧している。そういういい方をするアメリカは傲慢だと難じてもいる。だが、週刊ポストが『心配』しているようなことは起こらないだろう。オバマ大統領は広島を訪れ、手を合わせ、2度とこのような悲惨なことを繰り返してはいけないとは言うだろうが、アメリカが原爆を落としたことに言及して謝罪するとは思えない。もしそうなら大英断である。

   静かに手を合わせて、犠牲者たちの苦しみをに思いを馳せて祈る。2度とこういう悲劇を招来した戦争を引き起こさないよう日米首脳が誓う。それが日米関係を一歩進めていくのだ。そのためにも是非オバマ大統領には広島へ行ってもらいたい。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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