地方によって違う「国交省の地震係数」熊本・大分は低かった
井口氏はもう一つ問題を提起した。国の耐震基準が地域によって異なる点だ。国土交通省の地域別地震係数によると、東京、神奈川、千葉、埼玉など首都圏は1・0で、熊本、大分は0・8と低くなっている。この地震係数から首都圏の建物の耐震強度は震度7でも耐えられるよう設計されているが、熊本や大分は震度5強~6止まりで、それ以上だと何らかのダメージを受ける。
井口氏「これは昭和25年に作られた基準で、その後、大きな地震があっても見直されることなくきています。地域差があるのは納得できないですね。命を守る大切な住まいにお金をかけて耐震を高めるのは当然で、国が率先してやるべきです」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト