国賓・公賓の宿泊などに使われる迎賓館「赤坂離宮」がきょう19日(2016年4月)から一般公開する。申し込み制で1日に3000人が限度という。
赤坂離宮は1909年に建てられ、工費は当時の金で510万円。今の金額だと1000億円という。ベルサイユ宮殿を模したと言われる古風な西洋建築だが、屋根の飾りには鎧武者がいたりして、随所に「和風」がちりばめられている。
大理石の柱、西陣織の壁、1枚7000万円の七宝焼き、金箔の浮彫・・・
本館に入るとまず「彩鸞の間」がある。条約などの調印式に使われる。天井と壁には金箔で彩られた石膏の浮き彫りがあって、10枚の巨大な鏡が部屋を広く見せている。続いて「花鳥の間」は晩餐会に使われる大食堂で、最大130人が入れる。ここで注目は、壁に飾られた30枚の七宝焼き。花や鳥が描かれていて、1枚7000万円とも言われる貴重品だという。
もっとも格式の高いのが「朝日の間」で、首脳会談などが行われる。壁には西陣織、16本の柱は大理石だ。「羽衣の間」の豪華なシャンデリアはバカラのガラスで、重さ800キロもある。
赤坂離宮は戦後、国会図書館になったりして誰でも入れた時期があったが、迎賓館として使われた最初は、1974年に来日したアメリカのフォード大統領を迎えた時だ。晩餐会には昭和天皇も出席された。一般公開もあったが、年に10日ほどと限られていた。
東京の新観光名所
通年公開にした理由を、菅義偉官房長官は「日本の歴史や文化を深く楽しんでいただくことは、まさに安倍政権が進めている観光立国、その実現のシンボル的意味合いでもある」と、相変わらずペーパーを読みながら語った。要するに、円安で増えている外国人観光客に、都心に新たな観光名所を提供するということらしい。東京オリンピックにもぴったりということなのだろう。
初めての公開となる「和風別館」は純日本風の畳敷きで、ここで英国のダイアナ妃を中曽根首相がもてなした。椅子式の茶室もある。参観は内閣府のホームページで申し込む。
森圭介アナ「どうですか」
はるな愛(タレント)「見てみたい。和室もいいですね」
そこでお茶が飲めたりすればもっといいんだろうが、そこまでのサービスはないかも。