舛添要一都知事「海外出張記録」真っくろ黒塗り開示!現地案内人に533万円て観光ガイド料?

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   昨夜(2016年4月14日)、遅い夕食をとりながらNHKの「ニュースウオッチ9」を見ていた。突然、地震警報が鳴り、そのすぐ後に九州で地震発生の第1報。九州地方の地図が出て、熊本のところに震度7と出ているのではないか。東日本大震災と同じ規模の巨大地震。すぐに川内原発は、玄海原発は大丈夫かと頭をよぎる。NHKで何度も流れる地震の瞬間の映像はいかに揺れが激しかったかを教えてくれる。

   熊本・益城町は大きな被害に見舞われた。被災地の映像を見ながら胸塞がれる思いだった。不謹慎だが、あそこに原発があったらと、どうしても考えてしまう。先日、ここでも紹介した国会事故調の黒川清委員長は、福島第一原発事故で全電源が喪失したのは、津波の前の地震による可能性が高いと報告書に書いた。東日本大震災からわずか5年で震度7という大地震が起きたのである。被災地の救済と復興はもちろんだが、今すぐ原発再稼働をやめて、規制を見直さないととりかえしのつかない事態になる。それが今回の熊本地震の教訓である。

   東京も小さな地震が頻発している。いつ首都直下型地震が起きても不思議ではない。それなのに舛添要一東京都知事はのんきにニューヨークへ桜見物に出かけたと、週刊文春が報じている。就任以来わずか2年で、海外出張費は2億円を超え、本年度も年間3億5300万円もの経費が計上されているという。

   週刊文春は舛添都知事の過去の海外出張の記録を情報公開法に基づき開示請求したが、肝心な箇所はすべて黒塗りになっていた。ロンドン・パリ出張では「現地案内人の経費」として532万8000円計上しているが、人数や一人当たりの単価、時間が黒塗りでは適正かどうか検証できない。

   これでは後ろ暗いことがあって隠していると思われても致し方ない。週刊文春は舛添都知事が国会議員時代、「国民の税金で億単位の借金を返済した疑惑」(新党改革の事務総長を務めていた山内俊夫・元参議院議員)、彼と付き合っていた女性との間にもうけた男の子の養育費を、収入が激減したから減額してくれと調停を起こした件を持ち出し、「養育費は値切るが、血税は乱費する」と難じている。やはりこの人は都知事などになってはいけなかった人なのである。

晩年汚す鈴木敏文セブン&アイ会長・・・スッパリ引退どころか「逆襲」虎視眈々

   鈴木敏文セブン&アイ・ホールディングスの会長兼CEO(83)が突然記者会見を開いて、退任すると表明したのには驚かされた。セブンイ-レブンの井坂隆一社長に対して、COOとしては物足りない、7年もやったのだからもういいだろうと内示を出したのに、内示は受けられない、私はまだ若いしマンションの支払いもあるとけんか腰で向かってきたと、日本を代表する企業の会長とは思えないブチ切れ会見に、記者たちも唖然とした。

   週刊現代によれば、鈴木氏は井坂氏を退任させ、腹心の人間を後任に昇格させる人事案を提出したが、否決されてしまったために辞めることを決意したというのだ。その背景には、イトーヨーカ堂の創業家との確執や、鈴木氏の息子を将来の社長にしたいという思惑があったといわれる。

   このようなやり方に、反鈴木派は外資系ファンドを巧みに利用しながら人事に揺さぶりをかけたというのである。週刊新潮には4月7日にセブン&アイの本社で行われた取締役会の模様を詳しく報じている。鈴木会長が井坂社長の退任を求めた2度の指名報酬委員会で、2人の社外取締役が好業績が続いているセブン-イレブンの社長を交代させる合理的な理由がないと反対したため開かれた。

   表決は取締役15人の投票によって行われ、鈴木会長の提出した新人事案に賛成が7票、反対が6票、棄権が2票で、わずかだが過半数に達しなかったため人事案は否決された。そして取締役会後に鈴木会長は「オレは辞める。勝手にやってくれ」といって、その日の午後、先の記者会見となったのだ。

   鈴木会長が息子の康弘氏を社長にしたがっているというのは事実のようだが、それには鈴木会長の体調の問題も絡んでいるという。昨年11月に鈴木氏は「硬膜下血腫」で倒れてしまった。<「鈴木会長は焦ったでしょうね。自身の健康に不安が生じ、おちおちしてはいられなくなった。自分の意識がしっかりしているうちに、早く息子に継がせる体制を整えなければならない、と考えたはずです」(セブン&アイの関係者)>

   それだけに鈴木会長が簡単に経営から手を引くとは思えないという声は多いようだ。名経営者であっても晩年を汚すケースは多い。鈴木氏はダイエーの中内功になるのか、すっぱり65歳でホンダから身を引いた本田宗一郎になるのだろうか。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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