熊本・益城町を震源とする熊本地震は、マグニチュード6.5と極端に強かったわけではないのに、最大震度は7と大きかった。余震もけさ15日(2016年4月)朝までに116回と頻発している。こうした特徴について、地震学者の島村英紀・武蔵野学院大特任教授はこう解説した。
「震度というのはその場所の揺れ方、マグニチュードは地震の大きさです。ですから地震が地面の表面に近いところで起きると局地的に震度が非常に大きくなります。今回の震源地は益城町の真下、内陸直下型の典型的な活断層が起こした地震で、局地的に大きくなりました。震度7は日本でも今回が4回目です」
東日本大震災とは違う「横ずれ型」
余震が頻発しているのは「震源地が地下11キロと浅い場所で起きたから」と島村教授はいう。司会の羽鳥慎一が「気象庁は布田断層帯と日奈久断層帯がずれて起きた横ずれ型の地震だったと説明していますが、横ずれ型とはどういうものですか」と聞く。
島村教授「2つの名前がついていますが、愛媛の佐多岬、大阪、名古屋を通って長野県まで行っている日本最大の活断層である『中央構造線』の西の端で起きています。横ずれ型は布田断層帯と日奈久断層帯の横ずれで、東日本大震災は縦ずれ型地震が海底で起き、津波が発生しました。横ずれ型は津波は起きないのです」
羽鳥「14日は東京でも地震がありました。中央構造線と関係があるのでしょうか」
島村は「分かりませんが、関係あるのかもしれません」という。九州にはわかっているだけでも27の活断層があるが、島村教授は「まだ分かっていない隠れ活断層がある」という。
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モンブラン| 似顔絵 池田マコト