夜が明け、前夜(2016年4月14日)に熊本地方を襲った強い地震の被害がわかってきた。震源地の益城町では多くの家屋が倒壊、九州自動車道など幹線道路も随所で亀裂や陥没が見つかった。回送中の九州新幹線の車両が脱線し、熊本城の天守閣は瓦屋根が崩れ落ち、石垣も崩れていた。
警察庁によると、15日午前8時現在、益城町など倒壊した家屋の下敷きになり9人が死亡、765人がケガを負い、約4万4000人が避難した。また1万4500世帯で停電し、断水は2万5000か所、ガスも4600戸で供給停止状態になっている。
被災地はあすから雨と強い風
スタジオでは余震を心配する声が相次いだ。長嶋一茂(スポーツプロデューサー)は「余震が続いたら、なんとなく建っている家もグラッときて倒壊する恐れがありますよね」。吉永みち子(作家)も「自分の家の状況を確かめに行きたい気持ちは分かりますよ。でも注意しないと」
都市防災に詳しい明治大学危機管理研究センタ―の中林一樹特任教授は注意を呼びかける。「きょう午後にも、行政が応急危険度判定といって家屋に入っていいかどうかの判定を行うはずです。立ち入り禁止は赤い紙、入ってもいいがなるべく短時間の立ち入りは黄色の紙を張ります」
熊本地方はきょう15日は晴れて気温も25度まで上がるが、16日夜から雨雲がかかってきて、17日は朝から活発な雨雲に覆われ本降りになりそうだ。また風も強くなる。「とくに高齢者は、雨に濡れて体調を崩して命を落とすことがないよう、気を付けてください」(中林教授)
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト