震度7の地震は九州地方では初めてだった。全国でも過去に3回しかない。阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災だ。今回の震度7はどんなメカニズムで発生したのか。
笠井信輔ニュースデスク「西日本の列島が乗っているのがユーラシアプレート、その下に潜り込むようにフィリピン海プレートがあるわけで、今回はこのフィリピン海プレートが動いたことが大きな要因として考えられるんです。これも東日本大震災の影響と考えていいんでしょうか」
東京大学の笠原順三名誉教授が解説した。「かなり距離が離れているので、直接の影響はないように見えます。むしろ、約2週間前ですか、紀伊半島沖で6・4の地震が起きました。この地震は実は1944年の東南海地震の震源なんです。そういうところで起きているということは、フィリピン海プレートが動き出したと見ることができると思います」
司会の小倉智昭「九州にも断層がいくつかあって、その一部が動き出したんでしょうか」
笠原教授「(今回地震の起きた)この地域は『布田川断層帯』と『日奈久断層帯』という2つの断層帯で、ほぼ南北に引っ張られているんです。そういうものの一連の活動で起きたんだと思います」
最初の地震が別の地震誘発
笠井「そしてですね、被災地のみなさんが今回とくに恐ろしかったといっているのは、夜の発生であったことに加えて強い余震が続いたことです。震度7が9時半に起き、40分後に震度6強、その30分後に震度5弱、さらに1時間半後に震度6強、その2時間後に震度5弱と、たて続けに4回も震度5以上の地震が起きているのです。これはどうとらえればいいんでしょうか」
笠原教授「これはですね、最初の地震と1時間半後の6・4の地震は本震・余震の関係ではなく、違う種類の活動であると思います。最初の地震によって6・4が誘発された。その後、それぞれの余震が混ざり合って起きたのだと思います。もう一つの原因は、非常に震源が浅いので、マグニチュードが小さくても、震度が大きくなってる原因だと思いますね」