飲食店が軒を連ねる東京・新宿歌舞伎町の「新宿ゴールデン街」で12日(2016年4月)午後1時半ごろに火災が発生し、3棟300平方メートルが焼け、64歳の女性が煙を吸って軽傷を負った。
火元は木造モルタル建ての2階空き店舗と見られている。1階の飲食店店員は「この日の午前中、2階には店舗開業のため業者が改修工事に来ていた」と話しており、消防では改修工事の電気系統の配線ミスでショートして出火した可能性があると見ている。
トタン屋根多く消火に手間取り
白昼の火事にもかかわらず消火に手間取った。火災現場を調べた坂口隆夫・元麻布消防署署長(市民防災研究所事務局長)は「トタン屋根の所が結構ありますね。トタン屋根は瓦屋根に比べて焼け落ちないために、脇から炎が大量に噴き出て燃え広がる特性があるんです」と解説する。
さらに、坂口元署長が注目したのは電線だ。「炎が電線を伝って狭い道路(幅約3メートル)を挟んだ向かいの家に燃え移った可能性があります。電線のカバー自体は可燃性で燃えますから。木造密集地では道路を挟んでいても油断はできません」
浜田敬子(「AERA」元編集長)「初めて炎が電線を伝わる危険性を感じましたが、こういう施設は多いですよね。耐震ばかり言われていますが、耐火も非常に重要なポイントですね」
文
モンブラン