双方の調整に動こうとしない市役所
子供の声はたしかにうるさい。小学校、幼稚園、保育園などは、全国どこでも同じ問題を抱えている。東京・大田区の住宅街にある保育園は、防音壁と二重窓でにし、園長は「周囲の理解がないと保育園はうまくいかない」という。
市川市のケースは、住民との関係を後回しにしたツケといってもよさそうだ。成未会も「もっと早めに近隣の説明をしておけばよかったのかなというのが反省点です」という。防音や交通対策なども考えたが、住民は聞く耳を持たず、議論にならなかったという。
待機児童のいる母親(29)は「4月に入園できず、育休を伸ばしています。このままじゃ永遠に入れない」と話す。子育て中の大沢あかね(タレント)は「働く親として保育園のありがたみは身にしみています。一方で、住民の方の言い分もわかりますよね。『環境破壊』は悲しいなと思いましたけど、運営者が対策を出しても、一切聞く耳を持たないというのは、日本の未来を考えると辛いなと思う」とコメントする。
宮崎哲弥(評論家)「うるさいというのは、あまり理由にならないと思いますね。教育施設はどこでもそうですよ。歩み寄りを果たしていかないといけない」
司会の加藤浩次が珍しく本気でしゃべった。「交通も騒音も歩み寄りで解決できると思いますよ。こうして反対してたら、どこにもできなくなる。どこだって話し合いでちゃんとやっているんだから、一歩前に進まないとダメだよ」
宮崎「育児の社会化というのを掛け声だけにしてはダメ。こういうところでどう調整するか」
「地域」が顔を出すようだと都市生活は成り立たない。しかし、お役所が決める方が先というのがいまだに続いている。「もう決まったことだから」と門前払いされて反対に回る人も少なくない。この問題、本気で考えないと国が滅びる。