東京大学の入学式がきのう12日(2016年4月)、都内の日本武道館で行われ、五神真総長は「みなさんは毎日、新聞を読みますか」と新入生に語りかけ、「新聞よりもインターネットやテレビでニュースに触れることが多いのではないでしょうか。ヘッドラインだけでなく、記事の本文も読む習慣を身につけるべきです」と述べた。
司会の夏目三久「お恥ずかしいですが、私自身は就職活動の時になって慌てて新聞を読みました。学生時代から読んでいましたか」
竹内薫(サイエンス作家)「われわれのころは新聞しか情報源がありませんでしたので、絶対読んでいました。最近の若者はインターネットから情報が得られるので、活字離れが進み、東大総長が危機感を持ったのでしょうね」
新入生に聞いた「将来の目標」総理大臣、EXILEボーカル、宇宙飛行士・・・
今年の東大新入生は3146人。「朝チャン!」はそのうち何人かに将来の目標を聞いた。
「シリコンバレーで起業。巨額の資金を得て世界を変える」(理3、医学系)
「総理大臣になる。東大入学は学歴と人脈づくりのため」(文1、法学系)
「EXILEのボーカルになりたい」(理3、バイオ系)
「肌が弱いので自然派の化粧品を開発したい」(理2、バイオ系)
「日本一の研究機関で食品や微生物の研究をして世界を変えたい(理2、バイオ系)
「航空宇宙力学などを学び、宇宙飛行士になって火星に行く」(理1、工学系)
「ドイツの大学の大学院に進み工学系の研究者になる」(理1、工学系)
「海外で最新医療を学び日本に導入を提案できる立場になりたい」(理3、医学系)
多種多様でそれぞれ希望に満ちている。
エリートたちの就職先「大学に残る」「高級官僚」激減
4年後に希望する就職先はどうなるか。東大学生委員会が約30年間の移り変わりを調査していた。1986年に29%と最も多かった「大学・公的機関の教育・研究職」が2014年には17%に激減した。「行政職(公務員)」も14%から9%と大幅に減った。
竹内「東大は明治時代から文系は官僚、理系は研究者といわれていましたが、今は様変わりして多様化していますね」
牧嶋博子(TBS解説室長)「霞が関に取材していますと、東大出身者がすごく減ってきたといっています。マスコミが官僚をちょっと叩きすぎたのかな」
総長の教えを守って新聞を熱心に読んでいると、ますます官僚に行かなくなるかもしれないね。