違法カジノに出入りしていたバドミントンの桃田賢斗選手(21)と田児賢一選手(26)について、日本バドミントン協会はきのう10日(2016年4月)、選手活動停止の処分を決めた。リオ五輪はもちろん出場不可。次の東京五輪もどうなるかという厳しいものだ。ギャンブルのツケは大きい。
処分は、桃田に日本代表指定を外し無期限の競技会への出場停止。田児は無期限の登録抹消。試合はもちろん、指導者としての関わりもできない。登録抹消は除名に次ぐ重い処分で、次が出場停止だ。2人のほか、6人の選手にも6か月から1年の出場停止が決まった。
協会の銭谷欽治専務理事は「処分は自分の子供を崖から突き落とす感じがしている」と語った。
元バド日本代表「試合出られない中での練習つらい」選手生命も終わりか
2人はおととし10月から違法カジノに出入りするようになり、桃田は去年1月までに6回、約50万円の負け、田児は去年3月までに60回、負けは約1000万円になったという。「いけないことはわかっていたが、好奇心と、勝負に生きているのでギャンブルに興味があった」(桃田)、「ギャンブルが好きでやめられなかった」(田児)という。田児が桃田を誘っていた。田児は「後輩を巻き込んでしまった。もう一度桃田にチャンスを与えてやってほしいという気持ちしかありません」と涙を流した。
桃田は選手としては絶頂期で、今後の選手生命はどうなるのか。ロンドン五輪出場の元バドミントン選手の池田信太郎さんはこう話す。「彼のような選手を失うのは大きいですよ。残念というより怒りしかないですね。試合に戻れるという状況がない、先が見えない中で練習をするしかないので、周りのサポートとよっぽど強い意志がないと乗り越えるのは難しいでしょうね」
協会とは別に、所属するNTT東日本も解雇を含めて処分を検討しているという。選手たちはここでも追い詰められることになる。
すでに間に合わない2018年の東京五輪代表選考
司会の加藤浩次「杉山さん、どう思いますか」
杉山愛(元プロテニスプレーヤー)「本人たちが悪いことと知りながらやっていたというのが引っかかりますよね。選手は上にいけばいくほど、パフォーマンスはコートの中だけじゃなくなります。それを自覚していなかった。教育が必要だったのかなあ」
森圭介アナ「東京五輪出場はどうなるのですか」
東京五輪は2年前の2018年に日本代表4人が決まるが、それに入るためには、少なくとも17年には選手として復帰していないと無理だ。となると1年後。取材した阿部祐二リポーターは「茨の道になる」という。
橋本五郎(読売新聞元特別編集委員)「世界のトップになる人は厳しくないといけないが、一つのことでその人の一生を封じ込めていいのか、いつも悩むところですね」
加藤「専務理事も東京五輪の可能性はゼロではないと言っています。今後を注目したいですね」