水泳平泳ぎの北島康介選手(33)がきのう10日(2016年4月)に会見をおこない、現役引退を表明した。前日の日本選手権の200メートル決勝で5位に終わり、5連続の五輪出場が叶わなかったことからだ。競技生活は28年。輝かしい五輪連覇もある。「幸せな選手生活を送らせていただけました」と振り返った。
北島はこの日本選手権にかけていた。アメリカを拠点に肉体改造にも取り組んだ。しかし、100メートル、200メートルとも五輪派遣タイムにも届かなかった。予選でも後輩たちの健闘に「レベル高けえ」とおどけていたが、記録自体が伸びたわけではなかった。どんな名選手でもいつかはたどる道だ。
ベストレースは北京五輪の100メートル
会見で「オリンピックとは何だったのでしょうか」と問われて、「オリンピックがあったから水泳を続けてこられた。最初の夢もそうだし、僕が僕らしく、一番興奮できる場所がオリンピック」と語った。そして、現役引退に「悔いはない」
初めての五輪金メダルはアテネで、100メートルで勝って「気持ちえぇ、超~気持ちえぇ」という新語・流行語大賞になる言葉を残し、200メートルもオリンピック記録で勝った。
次の北京で100メートルを世界新で勝った時は、涙で「すいません。何も言えねえ」。続く200メートルでも金で、2大会2種目連覇は史上初だった。ベストレース」は「北京の100メートル」と迷わず答えた。
北島は「チョー気持ちいい」は、泣きたかったのを我慢して言った言葉だったと明かした。「流行語大賞は不思議でしたが、今は自分のネタとして使わせてもらってます」