「東京メトロ」車掌なぜ緊急停止しなかった?ベビーカー挟んだまま走行

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   おととい4日(2016年4月)午後3時頃、東京メトロ・半蔵門線の電車がベビーカーをドアに挟んだまま走るという事故があった。幸い赤ちゃんは乗っていなかったが、車掌がミスを重ねたのが原因だった。東京メトロは国土交通相に謝罪したが、謝って済む話じゃない。

非常通報ブザー気付いたが確認せず

   半蔵門線・九段下駅に停車中の電車に、母親が子供2人を連れて乗り込み、続いて夫が空のベビーカーを押して乗ろうとした時ドアが閉まった。ベビーカーの前輪が挟まれ、夫はホームにいる。いったんドアを開けて閉め直すところだが、電車はそのまま発車した。

   ベビーカーは約100メートル引きずられ、ホームの端の柵にぶつかって壊れたが、車掌も駅員もこれを見ていなかった。電車内の母親とホームの乗客が非常通報ボタンを押したが、車掌は停止措置を取らずにそのまま400メートル先の神保町駅まで走った。

   電車のドアは異物が挟まった状態だと上部の赤ランプが消えず、電車は発車できない。しかし、東京メトロは異物が1.5センチ以下だとランプが消え、発車可能になるという。今回はこのケースだろう。

   ベビーカーがドアに挟まる事故は、数は少ないがある。02年9月には東京駅で引きずられて2歳の子供が軽いけがをした。07年5月には神田駅で約20メートル引きずられた。いずれも気づいて停車している。そのまま走り続けたというのは聞いたことがない。

   赤ランプ以前に車掌がやるべき安全確認があるはずだ。まずは目視。ホームを見渡して(あるいはモニターで)、発車前にドア付近でトラブルが起きていないかどうか確認するのはイロハだろう。これをやっていなかった。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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