エイリアンの襲撃にあったゴッサムシティで、スーパーマンは街を守れず、戦いで多くの犠牲者を出してしまった。それ以来、その巨大すぎる力を人々は恐れるようになる。一方、地球の人間でありながら闇のヒーローとして街を守ってきたバットマンは、スーパーマンの力を止められるのは自分しかいないと決意していた。
そんなとき、エイリアンの乗ってきた宇宙船から特殊な力を持った石が発見される。若き実業家レックス・ルーサーはこの石を悪用して、恐ろしい生物兵器を作ろうとしていた。バットマンをベン・アフレック、スーパーマンを前作「マン・オブ・スティール」に続きヘンリー・カヴィルが演じる。
自分の力持て余す悪役スーパーマン
前半はバットマンとスーパーマンの確執がこれでもかと丁寧に描かれる。圧倒的な力を持つスーパーマンは、その力のせいで今回は人々を脅かす悪役として描かれる。しかし、美しい彼の恋人ロイスの前では心優しき青年であり、ロイスも彼を信じている。また、彼の力を必要としている人間が大勢いるのも事実だ。
バットマンは幼き日に両親を殺された記憶から立ち直るため、己の中に宿る正義をかざしてヒーローになった。鋼のような肉体にバットスーツをまとい、特殊装備を駆使してゴッサムの悪と戦う。彼のもう一つの顔は、会社の社員を守ろうとする社長だ。だから、スーパーマンによって多くの社員が犠牲になったことが許せない。
謎の美女は「ワンダーウーマン」だった
後半は急展開をみせる。2人が死闘を繰り広げるのだが、スーパーマンが母親(マーサ)をレックスに人質にとられていること、バットマンの殺された母親の名前もマーサだということがわかって、あっさり和解する。今までの対決が嘘のように、いつの間にか仲良くなってしまっている。このご都合主義の展開には拍子抜けがする。結局、2人でレックスの作ったモンスターと戦うが、ここでワンダーウーマンまで登場する。それまでにところどころに絡んでいたセクシーな謎の美女が彼女だったのだ。3人が入り乱れて悪と戦うというのは「アベンジャーズ」さながらだ。2大ヒーローの共演を、まあ、理屈抜きで楽しめという映画です。
PEKO
おススメ度☆☆☆