ケンタッキー・フライドチキン(KFC)、コーヒーのスターバックス、フレッシュネスバーガーなどが、お酒を提供し始めた。ターゲットは20~30代のOLで、勤め帰りの「ちょい飲み」を提供しようというわけだ。
1日(2016年4月)に東京・高田馬場にオープンしたKFCを大竹真リポーターが覗いた。店内は女性ばかり。用意されている飲料は、各国のビール、日本の地ビールなど17種類。特製のハイボールもある。
フライドチキンでビールをウグウグ・・・
昼間は普通のご家族向きセルフ・カフェスタイルのKFCだが、午後5時からバースタイルに切り替わる。料理もセルフではなく、店員がサービスしてくれる。ただ、アルコールだけはカウンターに並んで受け取る。成人かどうか見極めるためだろう。ただ、店員の方も慣れてなくて、「注文したお客さんが見つからない」とウロウロしたりは、まあご愛嬌 か。
店長は「以前からビールとフライドチキンをという声を頂いていたので」という。女性をターゲットにしたのは、女性が気軽に入れる居酒屋の類が意外に少ないことからだ。KFCなら女ひとりでも入れる。女性客は「ビールを飲みながらチキンが食べたかった」と満足げだ。
大竹はハイボールを試みた。サントリーと開発したという特性スパイスをふりかけて、「チキンと合う」そうだが、大竹は一口飲んで「味わい深いですね」と。これじゃ意味不明だ。
フライドチキン以外にもメニューも増やした。店側は「売り上げ120%」と強気の読みをしていたが、終わってみたら「150%」もいっていた。
フレッシュネスバーガーは「ワイン飲み放題、生ハム食べ放題」
スターバックスに朝7時からお酒が飲める店ができた。有楽町駅のすぐそばの丸の内新東京ビルにリニューアルオープンした「スターバックス・イブニング」だ。提供するのは主にワインだ。マネジャーは「40代以降の女性にお酒を飲む率が増えています。居酒屋に一人では入りづらいし、バーは敷居が高い。そういう方が一人でホッとできる場所を」という。
フレッシュネスバーガーは「ワイン飲み放題980円、1人1時間」である。「生ハム食べ放題500円」というのもやっている。一人でワインを飲んでいる女性に聞くと、「嫌なことがあったので、もやもやして誰かと一緒より一人でしっとり飲みたかった」と話す。
大竹「何杯目ですか」
女性客「3杯目です」
こうした流れに、コメンテーターの坂口孝則(経営コンサルタント)も「意外に気づかなかった窓口を広げたような気がします」と評する。
加藤浩次「今までジュースを飲んでいたのがお酒になったら、売り上げも当然伸びますよね」
大竹「仕事帰りにちょっと飲みたいと」
加藤「女子が飲みたがってる」
ロバート・キャンベル(東京大教授)「居酒屋より入りやすいですよ」
まさに盲点であったか。知恵は絞るものだ。