埼玉県朝霞市の少女を拉致・監禁した寺内樺風容疑者(23)は、「失踪マニュアル」の書籍やサイトを参考にしていたようだ。失踪マニュアルは借金取り立てや家庭内DVから逃れ、引っ越した後に行方をたどらせないためのコツを伝授しているのだが、寺内はこのマニュアルの「捜せないコツ」を悪用したと見られる。被害少女が両親あてに書き残した「さがさないで」という手紙もこれに沿ったものだ。
巧妙だったマインドコントロール
寺内はこうした手紙を書かせることで、救出の可能性がないと思い込ませようとしていたのだろう。精神科医の和田秀樹氏はこう分析する。「玄関に外からカギをかけ外出できないようにしたり、室内灯を付けられないようにしたりして自由を奪い、さらに『お前は捨てられた』と繰り返し強調することで希望も奪った。その一方、閲覧制限付きながらインターネットを使わせたり、女性誌を定期的に読ませるなど自由も与えていた。マインドコントロールで支配下に置いていたのでしょう」
コメンテーターの住田裕子弁護士「連れ去られたときは10代前半ですから、密室内で20代の男がそばにいたら、逆らうことができない恐怖心もありマインドコントロールは大きかったと思いますね」
文
モンブラン