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退職拒んだらイス投げつけられた・・・東芝社員「散る桜残る桜も散る桜」大量リストラの悲痛

   週刊ポストが東芝社員の悲痛証言集を拾っている。3月19日に証券取引等監視委員会が東芝前社長の田中久雄氏を任意で事情聴取したと報じられたが、一連の水増しについて「違法性の認識」はなかったと話したと伝えられたことで、東芝社員は「1億円ももらっていた経営トップが違法と知らなかったなんて、許されない」と怒っているというのだが、当然だろう。

   東芝は半導体部門を中心に1万1000人の社員削減を発表し、3月17日には東芝の「顔」である白物家電事業を中国の家電大手「美的集団」に売却すると明らかにした。早期退職に応じるのは当然ながら「優秀な人材」で、退職金は50代前半なら上乗せがあって5000万円くらいにはなるというから、経営危機の会社としては恵まれているほうであろう。

   だが、退職しても行き場がない人にとっては、上司との面談は胃が痛くなるだろう。退職を促された人の中には「上司に座っていた椅子を投げつけた」(週刊ポスト)というケースもあったといわれているそうだ。散る桜残る桜も散る桜。運良く残れたとしても4か月分あったボーナスが50%近くカットされ、マンションのローンの支払いに頭を抱える社員も多いようだ。

   いろいろな事業を売却したり削減するのに、原発子会社のウエスチングハウス(WH)を残すことを疑問視する社員は多い。社員A氏はこう話す。<「これまで会社は決算発表では『WHに減損処理は不要』と言い続けてきたけど、新規受注がないんだから、先があるはずがない。過去のトップの失敗のツケをこの期に及んでも精算できないだけじゃないのか」>

   不正経理の原因になった原発部門は早く切り捨てて、重厚長大企業から抜け出したほうが私もいいと思うが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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