60年前に植樹した住民たちには説明なし
住民が反発するのは伐採だけが理由ではない。何の説明もなく、いきなり切ったということに腹を立てているのだ。中野区側は「並木のそばに伐採告知の看板を掲げ、近隣住民にはビラも配った」という。しかし、住民は「『桜伐採』とかは言わなくて、『樹木の伐採を行います』と小さく書いてあるだけなんです」という。
ここから先がJR東日本と中野区の言い分が微妙に異なってくる。JR東日本は「事前に中野区より地元町会などに確認していただき、『伐採して問題ない』との回答を得た上で作業しました」という。ところが、区側は「近隣の方にお知らせをしているとJRから聞いておりますので、区としては説明会は必要ないと判断しました」
要するに、どっちも本気で住民に知らせる気はないから、地元への説明も互いに押し付け合ったすえに実施していなかったのだ。
長嶋一茂(スポーツプロデューサー)「ビラを配ったというんだけど、伝わってないんじゃ配ってないのと同じなので、『なぜ切るのか』という話し合いをちゃんとしてからでいいんじゃないかなと思いますがね」
吉永みちこ(作家)「こっちが所有していて、こっちが管理している。その両者が合意しているということで法律的には問題がないのかもしれないけど、これだけの桜で街の名前にもなっているとすると、地域住民の共有財産とも言えると思うんです。そこの認識が欠けているじゃないですか」
司会の羽鳥慎一「残念ですよね。せめて満開の後にならなかったのかと思います」
ビレッジマン