悲願の甲子園出場を果たした高校球児に、「1回戦で負けてしまえ」と罵詈を浴びせた地元県会議員がいた。センバツに滋賀から出場をした滋賀学園高校は、健闘よくベスト8まで進んで高校野球ファンを沸かせたが、ことが起こったのは16日(2016年3月)に滋賀県庁正面で開かれた激励会の後だった。
三日月大造知事から「努力の結果を甲子園で爆発させて」と激励を受け、監督や選手たちが引き上げようと脇の路上に停めたあったバスに乗り込もうとした時だった。吉田精一県議(68)が突然バスの前に現れて、「なんでこんなとこバス停めてるんや。お前ら許可得たんか」と怒鳴り始め、選手も関係者もあっけにとられていると、「お前らなんか1回戦で負けてしまえ」と言い放った。
安居長敏校長は「他に言い方ってありますよね。いきなり激しい口調でした。それ以外にもいろいろ激しくいってらっしゃったそうです」という。
連続当選6回の自民党ボス議員
バスが停まっていた場所は駐車禁止だったが、停車、つまり乗り降りはOKとなっている。学校によると、バスは選手を下ろした後に移動して、激励会の終了に合わせてまた戻ってきていたのだった。県教育委員会からそうするよう指示も受けていた。
突然のことに、選手や学校関係者は事態が飲み込めず、「この人なに言ってるの」と「大人の対応でスルーした」(校長)ため、選手たちも気にする様子はなかった。ただ、コーチが県議だと気づいて、謝罪はしたという。
吉田県議がなぜ怒鳴ったのかはわからない。連続6回当選で、自民党滋賀県連幹事長も務めたベテランだ。それが「負けてしまえ」とはいかにも非常識だ。ことによると、意中の学校が選ばれなかったことで、滋賀学園に敵意を持っていたのかもしれないが、「とくダネ!」の岸本哲也リポーターは吉田県議に話を聞こうとしたが逃げられてしまった。
チームはセンバツ初出場ベスト8の快挙
東近江市にある滋賀学園は中高一貫校で、野球だけでなく、卓球なども全国レベルにあるスポーツが盛んな学校だ。野球では7年前に夏の甲子園出場を果たし、選抜は今回が初だった。
本番で選手たちはのびのびとプレーを続け、1回戦は桐生第一を9-5で、2回戦も釜石を9-1で下してベスト8まで進んだ。まあ、快挙といっていい結果だった。「暴言の影響はなかった」と校長もいう。
司会の小倉智昭「選手があまりにコチコチになってるので、逆に負けてもいいんだといったんじゃないの?」
岸本哲也リポーター「負けてしまえ、と言ってます」
為末大(元プロアスリート)「おじいちゃんで、急に怒りっぽくなっていたり・・・」
小倉「私、同い年なんですけど」
吉田県議は会見をして釈明するというが、聞きたくないね。