香港の書店関係者次々拘束!当局の逆鱗に触れた発禁本「習近平とその愛人たち」
次も中国についての週刊ポストの記事。発禁本を取り扱う香港の書店の関係者5人が昨年10月から12月にかけて次々に拘束され、今なお3人が拘束されたままだという。拘束されるきっかけになった「本」がある。「習近平とその愛人たち」という題名で、先の書店が版元となって発売の準備を進めていたそうだ。だが、関係者が拘束されてしまったためにいまだに発売されていない。
著者はニューヨークに住む民主活動家の西諾氏。週刊ポストはあるアメリカの民主活動家を通じて、同書の電子書籍版の全文を入手したという。習近平氏が主人公の小説仕立てで、初恋から最高指導者になるまでに出会った6人の愛人との関係が中心に書かれているらしい。同書によれば、習近平氏はなんと天安門事件のリーダーの一人とも関係を持っていたというから驚きだ。
中国に詳しいジャーナリストの福島香織氏がこう分析する。<「たしかに読んだ印象として、この本は全体として荒唐無稽です。しかし、山ほどゴシップ本が出ている中でこの本だけ異例の措置を取ったのは、習近平にとって何かどうしても許せない部分があったのではないか。だとすれば、それは頼昌星との関係だと思います」>
週刊ポストによれば、頼昌星は中国史上最大級の密輸事件「アモイ事件」の主犯である。99年に発覚したこの事件では、頼昌星の経営する福建省アモイ市の貿易会社が中国共産党の幹部らと共謀して石油製品・自動車などの密輸を繰り返し、多額の関税を脱税した。
頼昌星はタイ逃亡中に答えたインタビューで、アモイ事件には想像以上の大物が関与していることを匂わせている。その大物とは福建省委員会副書記を務めた習近平氏のことではないかとかねてから噂されてきたそうだ。2人はアモイで隣人として知り合い、習近平氏が頼昌星から女性を紹介されたり、カネを工面してもらったりといった関係だったと記されているという。日本で翻訳して出版したら売れると思うが。