「原発差し止め」決定逆転に最高裁の画策!意に沿う超エリート裁判官送り込み
週刊現代の「トラブル続発の高浜原発『止めようとした裁判官』『動かそうとした裁判官』名前と顔を公開する」は時宜を得た企画である。原発再稼働を止める判断を下した大津地裁の山本善彦裁判長(61)の顔写真を載せているのは当然であるが、14年に大飯原発、15年に高浜原発の再稼働差し止めを決めた福井地裁(当時)の樋口英明裁判長(63歳)の判断を覆した、林潤裁判長(46歳)、山口敦士裁判官(39歳)、中村修輔裁判官(37歳)3人の顔写真も掲載している。
この3人は法曹界でも超エリートといわれ、樋口氏と入れ替わりに福井地裁へ着任した。週刊現代によれば、このようなエリートたちが福井地裁に集まるのは異例だという。元裁判官の現役弁護士がこう語る。<「本来、福井地裁は名古屋高裁管内でも比較的ヒマな裁判所で、アブラの乗った裁判官が来るところではない。しかも、この3人は東京や大阪など、他の高裁管内からの異動で、この人事には、各裁判所の人事権を握る最高裁の意向が反映されていると見るべきです」>
裁判官3人の経歴には共通点があるそうだ。全国の裁判所と裁判官の管理、運営、人事までを仕切る最高裁判所事務総局での勤務経験があることだ。<「最高裁事務総局といえば、ゆくゆくは最高裁判事や、全国の裁判官と裁判所職員を含めた人々のトップとなる最高裁長官を狙えるようなエリートが集まるところ。彼ら3名は、全国の裁判官の中でも選り抜きの、いわば『将来を約束された』人々だと言えるでしょう」(明治大学政治経済学部教授の西川伸一氏)>
3人は高浜原発再稼働を容認するために送り込まれ、すぐに関電側の申し立ての審理にとりかかり、<「審理の結果、原発の安全性について具体的に検討することなく、『危険性が社会通念上無視しうる程度にまで管理されている』から高浜は安全だと言ってしまった」(河合弘之弁護士)>
一方、原発再稼働の差し止め判決を出した樋口氏は、名古屋家庭裁判所に飛ばされてしまった。樋口さん同様、山本裁判長が飛ばされて、中央から再稼働推進派の判事を送り込まれ、決定を再度ひっくり返される恐れは十分にある。司法の人間の多くは権力のポチだということを忘れてはいけない。