全校集会の講話で「女性はキャリア積むより子供を2人以上産むことが大切」と話して、大阪市教育委員会から「不適切」とされた大阪市立茨田北中学校の寺井寿男校長(61)は15日(2016年3月)に会見して、批判に真っ向から反論した。黒板や教科書を使って、まるで授業風の熱弁で、記者たちは生徒扱いだった。
校長先生は子供は2人以上いるのですか?「家族のことはちょっと・・・」
会見では、始まる前から「空いてる先生呼んで、見に来いと。勉強になるから。どうやってしゃべったらいいか参考になる」と自信たっぷりに上から目線だった。ネットでの批判に「人物が特定できないのに謝罪は不可能。職務命令といえどもできないと(教委に)申し上げた」と開き直り、「卒業式での子供たちの目は澄んでいた。疑惑の目は1人もいなかった」と語った。
さらに、国語教科書の太宰治の「走れメロス」を広げて、「メロスが王城にたった1人で乗り込むように、私はたった1人で市役所に乗り込みます」とまるで英雄気取りだ。
記者から「発言は不適切だと思わないのか?」と問われても、「シリーズで話してますから、そこだけ切り取られたら言葉足らずと言われても仕方ないが、言葉は尽くしています」。全校集会で講話は年に30回ほど行うという。
もともと国語の教師で、3年前に校長になった。去年3月に定年退職となったが、4月に再任用で学校に残った。会見でも自らを「くせのある教師、教頭、校長である」と言い、独自の教育論をぶち、黒板に漢字を大書して見せたりした。しびれを切らした記者が「授業はあとどれくらい?」と皮肉る場面もあった。
「子育てが大事」「そのためには産むこと」「大変な価値のあることです」と一方的に語り、「子供はいますか。2人以上ですか」と質問されると、「ちょっと、家族のことはデリケートなので」と逃げた。