プロ野球選手の勝敗をネタにした現金やり取りが、阪神と西武でも行われていた。阪神の四藤慶一郎球団社長によると、5年前から試合前に円陣を組んで「声出し」した選手に、3連勝したら野手たちが1人5000円、4連勝するとさらに5000円を加算しご祝儀として渡していた。さらに、試合前のノックでミスをした選手には1回500円の罰金を払い、積み立てて食事会の費用などにあてていた。
西武は2、3年前から、連勝するとやはり「声出し」した選手に野手が1人1000円ずつ渡していた。試合前の守備練習でノックをエラーすると、ピッチャーに罰金を払っていた。
見逃してきた日本野球機構(NPB)
1軍選手による公式戦での金銭のやり取りが常態化している疑いが出てきたわけだが、日本野球機構(NPB)の熊崎勝彦コミッショナ―は「現在、全球団において鋭意調査中」という。
しかし、開幕まであと9日に迫っている。阪神OBの江本孟紀(野球解説者)は「勝敗の結果に賭けるわけだから、これはご祝儀ではない。球界なんでもまねをする風潮があるんで、早く名乗りを上げて、すべて禁止にするなどケジメをつけないとダメ」と話す。
文
モンブラン