リオ五輪の代表選考を兼ねた名古屋ウィメンズマラソン(2016年3月13日)は、田中智美が小原怜とのデットヒートの末に2位でゴールインして、内定している伊藤舞と事実上内定の福士加代子とともにリオ五輪代表をほぼ確実にした。明暗を分けた小原との差はたった1秒だった。
惜敗した小原怜「まだ10000メートルの選考が残っています」
スポーツ担当の石井大裕アナ「きのうは本当にすごいデットヒートでした。戦う姿に感動しました」
リオ五輪最後の代表選手枠をめぐって抜きつ抜かれつが始まったのは30キロ地点、ペースメーカーが外れた直後だった。先頭集団のなかからユニスジェプルキイ・キルワ(バーレーン)がギアをあげ抜け出し、そのあとを田中が追う展開になった。その田中の背中を見ながら小原がじわじわと距離を縮め、37キロ手前で追いついた。
壮絶なデットヒートはゴールのナゴヤドームに入ってからも続いた。田中が最後の直線でダッシュして小原を振り切ってゴールし、すぐ後ろを小原が崩れるように飛び込んだ。タイム差は1秒だった。
田中は千葉県成田市の出身。千葉英和高、玉川大では全国大会に無縁な存在だったが、2014年の横浜国際女子マラソンで優勝している。田中は「今回は(リオ五輪代表は)決ったと自分のなかでは思っています」と語った。惜敗した小原は「まだ10000メートルの選考が残っていますので諦めずに頑張りたい」
文
モンブラン