夫(59)の酒にメタノール(メチルアルコール)を混ぜて飲ませたとして、妻の大川房子容疑者(49)が9日(2016年3月)、殺人未遂容疑で兵庫県警に逮捕された。メタノールはキャンプ用コンロや理科の実験用のアルコールランプなどに使われる。横浜薬科大学の篠塚達雄教授は「昔から普通のアルコール飲料と間違えて飲むような事故例が結構あります。(容器を)開けてみると分かりますが、見た目ではまったく区別がつきません」と話す。酒のアルコールはエタノール(エチルアルコール)だ。
戦後の闇市で「カストリ」と呼ばれて横行
メタノールを酒に混ぜて飲むとどうなるのか。「味もほとんど分からないと思います。飲んだ感じですぐ『お酒と違う』という認識は難しいと思います。しかし、飲んでしまうと、最初は嘔吐、さらに失明までいってしまいます。最悪では呼吸困難を起こしたり、死に至るというような非常に重篤な症状を示すことがあります。相手を殺傷する目的で使われるとすると、確かに怖いですね」(篠塚教授)
戦後の闇市ではカストリと呼ばれて広く出回り、目が見えなくなるので「目散るアルコール」などとも呼ばれた。近所の薬局でも売られていて、印鑑があればだれでも購入可能だ。司会の羽鳥慎一は「簡単に買えてしまう。ここはどうなんでしょう」という。
吉永みちこ(作家)「悪意と結びつくと非常に危険なことには違いないと思いますね」