「琵琶湖を守る」という滋賀県住民らの訴えに軍配が上がり、再稼働したばかりの関西電力・高浜原発(福井県)3、4号機の運転停止決定が裁判所で出た。4号機はトラブルですでに停止中で、3号機はきょう10日午後8時(2016年3月)に運転停止する。
福井地裁に続いて2度目。関電は不服申し立て
大津地裁の山本善彦裁判長は「関電は安全性について説明を尽くしていない」とし、「福島原発事故の原因究明が道半ばで、新規制基準を定めた規制委員会の姿勢に非常に不安を覚える」としたうえで、関電対応について次のように言及している。
「関電が海底を含む原発周辺をすべて徹底的に調査したわけではない。断層が連動して動く可能性は否定できず、『安全余裕』を取ったとは言えない」。関電側の「過去、若狭湾で大規模な津波が発生したとは考えられない」という主張にも、「1586年の天正地震に関する古文書に、若狭に大津波が押し寄せて多くの人が死亡したとする記載がある」と指摘した。
高浜原発3、4号機の運転停止の仮処分は福井地裁に続いて2度目だが、隣接県からの運転差し止め請求に稼働中の原発が運転停止されるのは初めてである。関電は決定の取り消しを求める不服申し立ての手続きを行うことにしている。
「あさチャン!」ニュース担当の藤森祥平アナがこのニュースを伝えただけで、コメンテーターたちの議論はなかった。
文
モンブラン